虹の国からナマステ!

遠い異国の地、南アフリカで37歳で乳がん宣告?!

形だけのセカンドオピニオン

乳房再建の先生の予約は朝一で、セカンドオピニオンの先生の予約は11:00。病院同士は車で5分位ですごく近いです。

セカンドオピニオンの病院は大きい総合病院の中に乳がんクリニックとしてあります。元々言っていた病院と違い、日本の総合病院と同じ雰囲気。Surgeon(外科医)、Oncologist、Reconstruction(乳房再建)毎に受付窓口がありました。今日会う予定のOncologistの窓口で、書類をもらい記入。英語で体のことの質問に答えるのは結構辛い。日常会話の英語は殆ど問題ないけど、医療英語は今まで聞いたことないから一つ一つ携帯電話で調べるから面倒くさい。。。書類記載完了後にOncologistの先生から診察室に呼ばれました。

先生は南インド系南アフリカ人の男性。友人の親友のお兄さんとのこと。とてもフレンドリーで最初は雑談から。紹介してくれた友人とどうやって出会ったのか等々、雑談が結構長くてびっくりしたけど、雑談をすることによってリラックスさせてくれたのだと思います。本題に入ると先生からは私のMRIやCTスキャンなどを見る限りは全摘出は必要ないのではないかと思うとのこと。恐らく治療方針としては最初に手術→放射線治療・ホルモン治療(これは必須)→必要であれば抗ガン治療になるはずと言われました。抗ガン治療が必要かどうかは取ったガンを遺伝子テストをして決めると。遺伝子テスト??と思いながら、全摘出の必要がないことに大注目!因みに先生はセカンドオピニオンってことはわかっているようで、もしこちらに移ってきたいってことであれば問題ないよと言われました。しかし、朝聞いたときは元々のOncologistからこのOncologistに変わったみたいなこと言っていたのにと彼と困惑。そしてOncologistの先生がその場でSurgeonの先生の予約をこの午後2時からねじ込んでくれました。

この病院も家から車で10分、少し時間が空くので家に帰ることに。セカンドオピニオンでも全摘出って言われるのかなと思っていたので、全摘出しなくてもいいかもと言われたことで一筋の光が私の中で見えました。彼は医者もビジネスだから患者が聞きたいことだけいっているのかもと言っていましたが。

午後2時に再び病院へ。受付を済ませて待合室で待つことになりましたが、どうも先生はクリニックにいない模様。Oncologistの先生がねじ込んでくれた時に受付の人が、午後2時に来る予定ではいるけどわからないみたいなことを言っていたので、そういうことみたい。待てど暮らせど先生は来ず、一時間半位経って先生がきました。ただ私の前に待っている人もいるので、また待つことに。結局診察室に呼ばれた時は午後4時。しかも呼ばれる直前に受付の人からあなたの医療ファイルが欲しいって言われ、Oncologistが持っているはずだからそちらに聞いてほしいといいました。Oncologistの受付の人に私の医療ファイルがほしいと言ったのに用意せずに帰った(!!)とのことで私に聞いてきたみたい。いやいや、私が持ってるはずないだろう。クリニックなのだからもうちょっとちゃんとしようよぉ。待ち時間が長すぎて彼が仕事の電話会議の時間になってしまい、一旦彼だけ抜けることに。私だけ診察室で待っていたら、先生が来て「待たせてごめんなさい!あなたの医療ファイルを元々の病院から取り寄せてるからそれが届き次第、診察します!」とのこと。おいおい、あれだけ待ち時間あったのだからその間に取り寄せておけよ、受付!と思いつつ、「問題ありません!」とスマイル。やっと医療ファイルが用意できたので、先生が診察に来て話を始めました。この先生は白人系南アフリカ人の女性。友人曰く、乳がん手術と言ったらこの先生が一番と医者仲間からのお墨付き!他の先生同様に自分と家族の病歴、何故乳がんとわかったのか等々。途中で彼が戻ってきて先生の治療の見解を聞くことに。この先生も全摘出の必要なし、このレベルのガンであれば温存すべきとのことでした。恐らく元々の先生たちとアプローチの仕方が違うのだと思います。元々の先生たちの考えは胸を取ってしまえば、再発率が少し下がるし、抗がん剤を使えばがんの元は全て押さえられるという考え。セカンドオピニオンの先生たちは全摘出しなくても死亡率はそこまで変わらないので温存すべき、むやみやたらに抗がん剤を使わなくても乳がんは完治するし、再発しないという考え。特にこのSurgeonの先生はガン自体を取ってみないと本当のガンの概要はわからないと繰り返し言われました。元々のSurgeonが誰なのか聞かれて名前を伝えたら、まさかのこの先生の教え子!そしてどの先生にするのかは焦って決めるべきじゃないし、セカンドオピニオンだけじゃなく、もっと他の先生から話をきくのもいいと思うとのアドバンスをもらいました。ほかに聞きたいことがあるのであれば、メールしてくれてもいいし、また来てこうやって話すのもいいから、落ち着いて判断するべきだと。私達が色々な質問をして時間がかかっていたので、待っている人のことを気にかけたときも「ここの部屋で私と話している限りは時間なんて気にしてないで、聞きたいことは全て聞いてください。それが2時間でも3時間でも構わない。」と言われ、私は心が打たれました。先生から乳がん専門の外科医としての情熱をすごく感じ、ビジネスとしての医者というより、使命感を持っている医者というのが伝わってきました。正直長時間待たされて少しイライラしていたけど、先生の診察の仕方を見て待つのは仕方がないなと思いました。

家に帰って彼とどうするか話し合いました。私の中で答えは決まっていて、セカンドオピニオンの先生たちにすることにしました。温存したいっていう気持ちも強くなったという理由もありますが、Oncologistの先生からの遺伝子テスト実施とSurgeonの先生の話が決め手でした。ただ週明けにMRIとCTスキャンの結果の話を聞きに元々のOncologistの先生に会いに行く予定だったので、その話を聞いて最終的な決定をすることに。

ガン発覚からここまで約2週間。でも怒涛の2週間で二人ともどっと疲れる。この日は金曜日で、夕食を作る気力なし。ウーバーイーツを頼み、夜10時前に就寝。まだまだこの後もドタバタが続きます!